創業半世紀のいま、
社内からイノベーションを巻き起こす
次世代組織改革
「ヤングエグゼクティブプロジェクト」

ウシオ電機株式会社
光源統合ソリューションセンター
営業・マーケティング部 

金澤 以久子様

ウシオグループでは次世代の経営者を育成する「ヤングエグゼクティブプログラム」で、20代後半から30代前半を中心とした約20名の参加者が、
それぞれ1年半の学びを終えて職場へと輩出されてきた。
金澤さんは2019年度の卒業生のひとり。プログラムに参加したメンバーとしての本音を聞いた。

マンネリから脱却したくて出した異動願いが叶わず…

学生時代はメーカーへの就職を希望し、特に素材メーカーとしてシェアの高いウシオ電機に2011年新卒として入社した金澤さん。
最初の6年はUVランプの営業を担当されていた。

もともと営業志望だったんですか?

金澤:特にそういうわけではなかったのですが、縁あって営業に配属されました。UVランプの営業はウシオ電機では「一丁目一番地」と言われる最も古い事業で、リプレイスランプの販売営業をしていました。いわゆる「牛乳瓶の営業」と言われるものですね。

工場などのお客様先を定期的に回って切れそうなランプを交換するんですね。入社してどうでしたか?

金澤:性格が変わりましたよ(笑)。学生時代は引っ込み思案で社交的ではなかったんです。

そんな風には見えませんね。いつ頃から変わられたんですか?

金澤:2年目で1人で九州を担当することになったんです。1年目は先輩がついていろいろと教えてもらっていたので、2年目になってもまだ若手だから先輩に教えてもらってやるものだと思っていたら「1回目はついていくけど2回目からは1人で行ってね」と先輩に言われてかなり焦りました。結局、1人でその都度九州に行って車で現地を回って、そのうち関西や東北も担当エリアになって…と。
年上の人と接するといっても、学生時代は教授くらいしか周りにいなかったですし、何を話したらいいのか、どうすれば失礼にならないかすごく考えました。

それはすごい・・・辞めたいと思うことはなかったんですか?

金澤:はい、もうやるしかない!と(笑)。でも、だんだん業務に慣れてきて3年目くらいから少しマンネリを感じ始めていました。

そんな大変な状況だったのに(笑)引っ込み思案とおっしゃっていたけど、
意外と新しいことに貪欲なんですね。

金澤:1年に1回は何か新しいことをしたいという気持ちがあって。これまでも後輩を付けてもらって教育係をやらせていただいたり、担当業務を変えてみたり、何か毎年1つは新しいことをしようというのはありますね。

ヤンエグにはなぜ参加しようと思ったんですか?

金澤:ヤンエグもその流れで参加しました。6年目の時、何か新しいことをしたいと思って部署異動願いを出したんですが通らなかったんです。当時部署の中でいろいろと変化があり、このままいくと自分はこのまま動けなくなるな、と焦っていました。
もっと仕事のやり方や深みを持てるように変えられたらと考えていたところに、ヤンエグの2期生から声をかけてもらったんです。確か締め切りの前日とかだったと思います(笑)。

前日とはすごいタイミングでしたね。ヤンエグにはもともと参加したいと思っていたんですか?

金澤:当時あまりヤンエグというものが何をしているのかがわからなくて、当時の直属の上司が一期生だったんですが、とにかく忙しそうというイメージでした。なんだかよくわからないけど普段の仕事にも追われ、研修の課題も多くて大変そうに映っていたので、自分はいいやと思っていました。でも異動願いも叶わなかった時でしたし、1年半だけだし頑張ってみようかなと。受かるかどうかもわからないので出すだけ出してみようと思って出しました。

お聞きしていると、引っ込み思案と言いながらも、好奇心や学ぶ姿勢がとても高くいらっしゃって、
流れてきたものはパッととる、チャンスは絶対逃さない!というところが金澤さんの素敵なところですね。

1年半で得たものは「私なら言っても大丈夫だ」という自己信頼

ヤンエグは現業と並行で1年半のプロジェクトを走らせるため、参加者は皆現業の変化と共に毎月ヤンエグに参加をしている。金澤さんもヤンエグ開始後まもなくして異動となり、現業の環境変化との間にいたという。

実際ヤンエグがスタートしてみてどうでしたか?

金澤:しんどかったです(笑)そもそも私、団体行動が苦手なんです(笑)。グループワークは特に、自分がハンドリングするタイプではないのですごくもやもやしていました。特にファシリテーションのクラスの時はしんどかったですね。能力は必要だと思っていたけど、やってみると本当にできない!そんなことの繰り返しで、最初の半年間は帰ると20時には寝ちゃうくらい大変でした。

そんなに・・・。モチベーションとしてはどうだったんですか?

金澤:最初意識としては高かったんです。ただ、ちょうどそのころ異動になって、まったく違う環境の中、最初マーケティング調査のようなことをお願いされたんです。でも何をどうしていいかわからず仕事を創り出せなくて、数か月間手持ち無沙汰状態になっていました。そうした時期がちょうどアクションラーニングが始まる前、年末年始でプログラムが開いた時期とも重なって、かなりモチベーションとしても下がっていた時期がありましたね。

ヤンエグで印象に残っていることは?

金澤:やっぱりアクションラーニングですね。経営陣への提言をゴールに、半年間、チームを組んで会社が抱える課題に向き合いました。私としては仲間づくりを目標に参加していたんですが、アクションラーニングが始まってしばらく、チームの仲は良かったんですけどスタックしちゃって堂々巡りになっていたんですね。そのころ自分のモチベーションが下がっていたこともあり、正直こんなんじゃあんまり参加する意味もないなと・・・懇親会とかもあまり行かなくていいかなと思っていたんです。それが最後は楽しくなってきて、いまはすごいいいチームだなと思っています。

どんな変化があったんですか?

金澤:社外の人にインタビューをするプロジェクトの時、一人のメンバーが前の社長にアポイントを取ってくださったんですよ。彼の動きを見ていて、あぁ、こうやってやったらいいんだ、となんとなくわかったんです。最初は本当に何をやったらいいのかよくわからなかった。そして勝又さんの涙があり(※別記事にてインタビュー掲載)、中串先生からも誰もリーダーシップをとらないのがこのチームの問題だと指摘をされ・・・。
だんだんみんなが変わっていきました。徐々に意見を言いやすくなって、それぞれ役割分担もしやすくなったことで、全員の良さがわかった気がします。

金澤さんご自身としてはどのように変わったと思いますか?

金澤:まだ自分では変化したのかわからないんですが、最近いろいろ話を振ってもらうことが増えた気がするんです。自分が変わったからそうなのか、仕事がそういうタイミングなのかはわかりませんが、アクションラーニングの時の感覚があるからか、何か話を振られても「どうしようどうしよう」という感覚にはならずに、すっと前に進めていける感じがしているんです。

それはすごいことですね。どうして前に進めていけそうな気がするんですか?

金澤:言っても大丈夫だし、何かお願いしてもきっと受け止めてもらえるだろう、というハードルが下がった感じですかね。自信がついたんだと思います。

それはどんな自信ですか?

金澤:自分でもやっていけるんじゃないか、自分が何か失敗しても誰かが助けてくれるだろう、という自信ですね。

学生の頃は引っ込み思案だった、ておっしゃってましたよね。

金澤:はい、超引っ込み思案(笑)

最初の営業でだいぶ前に出るようになったとおっしゃってましたけど、その時と比べても、
ヤンエグ前は遠慮しているところがあったんですか?

金澤:基本、「誰もいなかったら私やるよ」というスタンスなんです。でも、その「誰もいなかったら」のレベルが、本当に私1人しか物理的にいなかったからやった、だったのが「みんなやれる能力はあるけど、誰もやらないなら誰かやったほうがいいだろう」という、ちょっと一歩前にでた感覚です。やっぱり自分に自信がついたんじゃないかなと思いますね。

正解の無い業界の中で、「これおもしろそう!」を取りに行く感覚を身につけたい。

ヤンエグに参加してよかったですか?

金澤:1年半、最初は長いと思ったけど参加して良かったです。
最終発表が終わった瞬間、気持ちがワーっと熱くなったんです。前日まで早く終われー!って思ってたのに(笑)。まるで文化祭の終わりの感覚というか、キラキラしてたんですよね、見える景色が。

いまヤンエグは終わりましたが、特にアクションラーニングのチームメンバーとはつながっている感覚があります。抽象度の高い言葉でも真剣に向き合うメンバーでした。すごくお互いに思いやりがあって、お互いのフィードバックがとてもしっくりきました。
中串先生の指摘も印象深いです。ズバッと間髪入れずに指摘をされるけど、周りがタブーと思うようなこともユーモアを挟んで指摘いただけてすごく勉強になりました。
ヤンエグの間、毎月部署内にレポート配信してたんです。それまでの評判もあったから。でもそれで何をしているのか周りに理解いただいたみたいで、職場からもフォローしてもらえるようになりました。

これからの抱負は?

金澤:今は関連子会社でLEDの営業という、最初の一丁目一番地とは全くかけ離れた環境にいるのですが、良い意味でふわっとした何も決まっていない業界の中で、あえて「これおもしろそう!」というものを取りに行く感覚を身につけていきたいです。

アクションラーニングで社外に出てみて、改めて見えてきたウシオ電機の良さとそうでないところがあって。良いものを持っているけどもったいないな、と…。人は本当にいい人ばかりで、大好きな人がたくさんいて、話せる関係性はあるのに、組織全体として見た時に何かがかみ合っていなくてもったいないことになっているような気がするんです。危機感の違いがあるのかもしれませんし、頭で考えるだけで動けなくなっているというか。上の層と下の層との間で、考え方や感じていることのギャップがあるのかもしれません。なので、私自身が中間層として楽しく走れる存在になっていきたいと思っています。

(インタビュアー:楠麻衣香 担当プロデューサー:畑俊彰 2019年10月)