Leadership Insight

リーダーにとってのコミュニケーションの重要性を問い直す

LEADERSHIP INSIGHT / CCL | 2021/06/16

「コミュニケーション」と聞いて、「社内でも十分にその重要性が伝えられている」、であったり「コミュニケーションのトレーニングを受けたことがある」という反応をすることは無いでしょうか?

しかしながら「効果的なコミュニケーションとは双方向の意思疎通である」とするのは既に時代遅れです。リーダーのコミュニケーションは一般的に考えられているよりもはるかに複雑であり、すべてのリーダーは、「双方向の意思疎通」の定義を超えてはるかに多くのことを知っている必要があるのはコロナ禍でZoomやその他のオンラインチャネルで双方向のコミュニケーションが取れてもなお物足りなさを感じているリーダーであればお分かりいただけるのではないでしょうか?

効果的にコミュニケーションする能力を活用することは、リーダーが持つべき最も重要なスキルの 1 つです。

なぜリーダーシップにおいてコミュニケーションが重要なのでしょうか?

優れたコミュニケーションは、リーダーシップの中核的な機能であり、優れたリーダーの重要な特徴です。効果的なコミュニケーションと効果的なリーダーシップは密接に絡み合っています。リーダーとして、組織レベル、コミュニティやグループ、時にはグローバル規模での数え切れないほどの関係において、熟練したコミュニケーターになる必要があります。

考えを明らかにし、アイデアを表現し、多くの聞き手と情報を共有する必要があります。組織内、および顧客、パートナー、その他の利害関係者や影響力を持つ人々の間での複雑かつ急速な情報の流れをコントロールする方法を学ぶ必要があります。

リーダーが実践すべきコミュニケーションの3つの真実

1.Authenticity:信頼できる事
語りかけるリーダー自身が正直で誠実であること。他人の言葉をそのまま借りてきたり、会社で言われたことをそのまま伝えるのではなく、自分自身の声にこだわってください。リーダーとしての自分自身が誰であるか、どこから来たのか、自分自身が大切にしていることを伝えましょう。VUCAの時代において、人々はますます真のリーダーシップを望み、尊重し、そしてついてきてくれます。だから、「雄弁に語ること」にこだわるのではなく、他の誰でもなく、聞き手に語り掛けているのは皆さん自身であることをこだわりぬいてください。人は借り物のリーダーシップや言葉に従うことはありません。

2. Visibility:見える事
効果的にコミュニケーションを実践するためには、言うまでもなく、メールやその他の文章形式だけではうまくいくはずがありません。メッセージを伝えたいリーダーがそこに存在し、聞き手の目に見え、会話ができる相手であることが重要です。組織にいる人々は、リーダーである皆さん自身がやりがいのある仕事に取り組み、繋がっていることを言語・非言語コミュニケーションを通じて読み取ります。どのような状況であっても(特に危機的状況でのコミュニケーションの場合でも) すべての利害関係者グループとコミュニケーションをとる方法を持っておくことが重要です。

3. Listening:聞いてくれる事
優れたコミュニケーターは、優れた聞き手でもあります。よく聞くと、他人の視点や知識を明確に理解することに長けています。相手のメッセージに耳を傾けることで、信頼、尊敬、開放性を充実させるのです。積極的な傾聴は、他の人を指導する上で重要な部分です。人々が良いニュースだけではなく、心配事をオープンにできるようにします。人々が本当に考え、感じていることへの扉を開く、効果的かつパワフルな質問をしてください。そして、言葉にして言われていることだけではなく語られていないことに対しても、注意深く敬意を払って注意を払ってください。

リーダーのコミュニケーションを効果的にする5つの重要ポイント

1. コミュニケーションはこまめに、そしてありとあらゆる機会を使って(COMMUNICATE RELENTLESSLY)
さまざまな機会や経路で、共有したい情報、自らの考え・アイデアを明確に、そして頻繁に伝えるようにします。コミュニケーションプロセスをオープンで透明性の高いものに保ち、チームや組織のコミュニケーションを円滑にしましょう。チームメンバーや部下とのコミュニケーションをとることの優先順位を上げ、積極的に時間を取るようにしましょう。

2. 伝える内容はシンプルかつダイレクトに(SIMPLIFY AND BE DIRECT)
皆さん自身、そして皆さん自身の伝えたい内容をシンプルかつダイレクトに伝えてください。物事を複雑に伝えたり(往々にして、聞き手よりも自分の方がいろいろなことを知っているという暗黙のメッセージになりがちです)、一度に大量の情報を伝えすぎないようにしてください。ダイレクトに伝えることは最も重要なタイプのコミュニケーションであり、バーチャルな環境でコミュニケーションする場合にはさらに重要です。

3. 耳を傾け、インプットを促す(LISTEN AND ENCOURACE INPUT)
沈黙の時間を恐れないようにしましょう。皆さんがアイデアや解決策を提案する前に、他の人にアイデアや解決策を提案してもらいます。聞くこと80%・話すこと20%の原則を実践しましょう。また、相手に関心を示し、尊敬を示すことで、効果的なリーダーシップにとって非常に重要な感情的なつながりを築くことができます。チームメンバーに彼らが価値ある存在であることを知らせ、共感を示し、心理的安全性を生み出します。それは、皆さんが会社や組織だけではなく、彼らにも関心を払っていることを示すことになります。

4. ストーリーを描く(ILLUSTRATE THROUGH STORIES)
伝えるべきメッセージは無機質な数字の説明や論理的なプレゼンテーションの形ではなく、ストーリーとして語るようにします。ビジョン、目標、または目的はストーリー形式で語られたときに、一気に生命力を増します。人々は、経営理念、戦略方針、またはプロジェクト計画について説明されるよりも、何がどうなるのかのストーリーが繰り返し語られたり、ときには言葉だけではなく、ストーリー全体や特定の場面を表すイメージを示された方が記憶に残りやすいと感じるのです。これは、ビジョンを伝えるときにも極めて重要です。

5. 言葉だけではなく、行動で示す(AFFIRM WITH ACTIONS)
効果的なリーダーは、言葉の芸術と技術を習得し、明確かつ論理的で説得力のある議論を展開しますが、さらに熟練したリーダーは、“コミュニケーションが言葉を超える”ことも知っています。人々はリーダーの言葉だけではなく、『言行一致しているかどうか』を見ているのです。言行一致とは文字通り「言ったこと」と「やったこと」が一致しているかどうかであり、ここに矛盾が生じていれば、リーダーとして信頼を得ることはできません。

真のリーダーは言葉と行動・態度でコミュニケーションする

コミュニケーションの最も基本的なレベルの定義とは、情報の送信者と受信者の間の情報の交換です。しかし、リーダーとしてのコミュニケーションを考える場合、リーダーである皆さんの態度や行動が話し言葉や書き言葉のメッセージに更なる意味を加えるということを忘れないでください。皆さんの行動は、皆さんが話す言葉とは無関係に皆さんの気質、意見、気分に関する情報を聞き手に伝えることがあります。

コミュニケーションを通じてこのリーダーは本物か、ついていく価値のある誠実な人物なのか、そしてリーダーのその他の性格のほぼすべての側面が明らかになります。口だけで行動が伴わないリーダーはすぐに見抜かれるのです。

リーダーにとってコミュニケーションは非常に重要な能力の一つであり、限られた紙面上ですべてを語りつくすことはできませんが、効果的なリーダーとは以下のポイントを意識してコミュニケーションをとっています。

  • 変化や新たな取り組みに対する抵抗勢力を見抜いており、コミュニケーションの取り方に最新の注意を払い、上手にコントロールします
  • 経営幹部から現場の最前線の従業員まで分け隔てなく、組織のあらゆるレベルの個人に耳を傾けます
  • オープンかつダイレクトな議論を奨励します
  • 解決だけではなく、そもそも話すことが難しいテーマに取組み、会話を始めることができます
  • 自分やチームの期待を明確にし、良い質問をします
  • 1~10まで行動計画を立てる前に、他の人を巻き込みエンゲージメントを高めます

そしてコミュニケーションをより効果的にするには、言葉だけでなく、自らの態度や行動について最新の注意を払っているのです。