Leadership Insight

優れたリーダーの特徴とは?

LEADERSHIP INSIGHT / CCL | 2021/10/26

リーダーは企業組織だけではなく、地域のコミュニティ、そして国を形成します。

私たちを導き、世界を動かすために必要な大規模な意思決定を行うためには、優れたリーダーが必要です。

私たちの社会では、悪いリーダーはすぐに見分けられますが、良いリーダーはどうやって見分けられるのでしょうか?大多数の人にとっての良いリーダーとはどのような人なのでしょうか?

優れたリーダーの特徴と資質

私達CCLの大規模かつ長年の調査によれば、優れたリーダーは一貫して以下の10の本質的なリーダーシップの資質を持っていることがわかりました。

  1. 誠実さ
  2. 権限移譲する能力
  3. コミュニケーション
  4. 自己認識
  5. 感謝の気持ち
  6. 短期学習能力
  7. 影響力
  8. 共感力
  9. 勇気
  10. 敬意

1.誠実さ

誠実さの重要性は明らかでしょう。従業員の評価には必ずしも反映されないかもしれませんが、誠実さは個人にとっても組織にとっても不可欠なリーダーシップの特性です。特に、組織の方向性を示し、その他の無数の重要な決定を下すトップレベルの幹部にとっては重要です。皆さんの組織では、さまざまなレベルのリーダーに対して、正直さと誠実さの重要性を強化・強調するようにしてください。

2.権限移譲する能力

権限移譲、つまりは自分ではない他の人に仕事を任せていく能力はリーダーの重要な責務の一つですが、効果的な権限移譲とはなかなか難しいものです。権限移譲することの目的は、自分が自由になることだけではありません。直属の部下の成長を促し、チームワークを醸成し、一人一人に自主性を持たせ、より良い意思決定につなげることにあります。優れたリーダーは、より効果的に権限移譲するために、社員との信頼関係を築いているものです。

3.コミュニケーション

効果的なリーダーシップと効果的なコミュニケーションは強い関係があります。優れたリーダーは、情報の伝達を通じて、聞き手の情熱をかきたてること、直属の部下を指導することまで、さまざまな方法でコミュニケーションを図ることができるコミュニケーションの達人です。また、役割、地域、社会的アイデンティティなどを超えて、さまざまな人の話を聞き、コミュニケーションをとることができなければなりません。組織内のリーダー間のコミュニケーションの質と効果は、ビジネス戦略の成功にも直結します。効果的なコミュニケーションとより良い会話がどのように組織文化を向上させるのかについては、別途ご紹介します。

4.自己認識

これはより内面的な特徴ですが、自己認識と謙虚さはリーダーシップにとって最も重要です。自分のことをよく理解し、自分の長所と短所をよく認識しているほど、リーダーとしての効果は高まります。自分が他人からどのように見られているか、職場でどのような態度をとっているかを知っていますか?自己認識を高める4つのポイントと、それぞれを強化する方法について、じっくりと学んでみてはいかがでしょうか。

5.感謝の気持ち

感謝の気持ちを持つことで、自尊心が高まり、憂鬱や不安が減り、よく眠れるようになります。また、感謝の気持ちを持つことで、より良いリーダーになることもできます。ですが、感謝してくれる上司のためなら仕事を頑張れると多くの人が言っているにもかかわらず、職場で普段から「ありがとう」と言っている人はほとんどいません。優れたリーダーは、職場で心からの感謝の気持ちを示す方法を知っているものです。

6.短期学習能力

短期学習能力とは、何をすべきかわからないときに何をすべきかを知る能力のことです。もし皆さんが「新たな知識・スキルの習得が速い」とか「慣れない環境でも優れた能力を発揮できる」というタイプの人であれば、皆さんはすでにアジャイル・ラーナーなのかもしれません。ですが、練習、経験、努力によって、誰でも短期学習能力を身につけることができます。まずは、偉大なリーダーは短期学習能力を持つ優れた学習者であるという点については、こちらで詳しく解説しています。

7.影響力

論理的、感情的、あるいは協調的なアピールによって人を説得する能力は、人を動かす有能なリーダーの重要な特性です。影響力は、操ることとは全く異なり、真正かつ透明性のあるものです。そのためには、感情的な知性と信頼が必要です。効果的に影響力を発揮することがゲームチェンジャーになるという点については、こちらをご覧ください。

8.共感力

共感は仕事の成果と関係しており、感情的知性とリーダーシップの有効性の重要な要素です。私たちの調査によると、直属の部下に対して、よりインクルーシブなリーダーシップと共感的な行動を示せば、上司から良い評価を受ける可能性が高いようです。さらに、周りの人々の職場環境を改善するためには共感とインクルージョンは欠かせない要素です。

9.勇気

職場では、新しいアイデアを発言したり、直属の部下に(時には悪い)フィードバックしたり、目上の人に懸念を伝えたりするといった、いろいろなレベルの難しさを伴う業務があります。「勇気」が優れたリーダーの重要な特性である理由の一つはそこにあります。問題を回避したり、対立を放置したりするのではなく、勇気を出すことでリーダーとして一歩踏み出して、物事を正しい方向に進めることができるようになるのです。心理的安全性が高く、コーチング文化が根付いている職場は、さらに真実と勇気に満ちた環境になるでしょう。

10.敬意

日常的に人に敬意を持って接することは、リーダーにとって最も重要なことの一つであり、緊張や対立を和らげ、信頼を生み、効果を高めることができます。敬意とは、失礼がないということだけではなく、さまざまな方法で示すことができます。職場で尊敬し合う環境を育む、また周りの人の味方になるためにはどうしたらよいかを考えてみましょう。

結論:優れたリーダーの特徴とは

成功しているリーダーは、この10種類のリーダーシップ資質をさまざまな程度で発揮しているかもしれませんが、優れたリーダーは皆、少なくともこれらの特性の一部を活用しています。これらの資質は、組織、業界、大陸を問わず、強力なリーダーシップのバックボーンとなっています。これらの資質がなければ、真のリーダーシップを発揮することはできません。

もし、自分にはこのような優れたリーダーの特徴がないのではないかと心配しているのであれば、慌てる必要はありません。私たちはこれまでの膨大なリサーチを基に、リーダーシップは開発可能なスキルであり、リーダーは経験、継続的な学習、そしてその応用によって形成されると考えています。

言い換えれば、成長することに前向きで、自己改善のための時間と努力を惜しまなければ、優れたリーダーの10の特性のどれかを強化することができるということです。同様に、組織は、人材育成や実社会での経験を通じて、社員がこれらのリーダーとしての資質に磨きをかけるのを助けることができます。

また、リーダーシップは社会的なプロセスであることを認識することも重要です。リーダーシップとは、強力なカリスマ性を持った個人を指すのではなく、集団で協力して結果を出すことを意味するのです。優れたリーダーとしての特徴をいくつか持っていたとしても、このことを理解していなければ、あまりうまくいかないかもしれません。たとえ人に好かれ、尊敬されたとしても、チームや組織の目標を達成するのは難しいでしょう。

また、リーダーシップはゴールではありません。組織のどのレベルに到達しても、キャリアを通じて定期的に開発し続けるべきものなのです。

そのため、CCLでは「リーダーシップは過程である」と言っています。チーム、プロジェクト、状況、組織において、皆さんはキャリアを通じてこれらのリーダーシップ特性をさまざまな方法で発揮することが求められるでしょう。